諸外国での研究報告

米国マイアミ大学医学部の研究報告

1.分子精神医学/Molecular Psychiatry

Volume 6 Supplement 1 February 2001
薬物依存症の施設治療における治療継続率の上昇:耳介治療とサブラクセーションベースのカイロプラクティック・ケア
American College Of Addictionology & Compulsive Disorders, Miami Beach,Fl.,
Parker College of Chiropractic, Dallas, Tx,
University of Miami School of Medicine, Miami, Fl.,
Village/Exodus Addiction Treatment Center, Miami, Fl.
University of North Texas, Denton, Tx. and
Path Medical Foundation, NY.

耳介治療とカプセル剤(プラセボ群)における無作為研究が施設居住の多剤乱用患者(例えば、「報酬欠陥症候群:RDS」)66人を対象に実施された。従来の得点法に加えて、辺縁系、脳、ゼロ得点法も鍼治療グループに組み込まれた。多変量ロジスティック回帰を使い薬剤なしで耳介治療を10日以上続けた患者は、30日間の居住型のプログラムを完了する率が対照群と比べ高いことが分かった(オッズ比=9.68, p=0.026)。
一方、サブラクセーションベースのカイロプラクティック・ケア(Torque Release Technique)における無作為化プラセボ対照一重盲検試験が、同様の対象患者に実施された。3つのグループに無作為に選ばれた:①積極的治療では、脊椎サブラクセーションを矯正するために毎日インテグレーター(クリック音と共にあらかじめ設定した方向と力と放つアジャストメント器具)を使用しアジャストメントを実施した。②プラセボの治療では、同じ器具を使用し同様にクリック音はするが方向と力をゼロに設定する。そして、③通常の治療では、居住施設の一般的な方針に沿って治療が実施された。被験者数は、カイロプラクティックと通常の治療を行ったグループには33人、プラセボ治療グループには32人いた。積極的な治療のグループは全て28日間のプログラムを終了することができた。一方、プラセボのグループではたった24人(75%)、通常の治療グループでは19人(56%)のみが28日間のプログラムを終了することができた。これらのグループのプログラムを完了できる確率は、積極的治療のグループと比較すると有意に差があった(p<0.05)。Kaplan-Meier氏の残存分析によると、プラセボと通常の治療につなぎ止めておける維持率は、積極的治療に比べ低いことが分かった(Log Rank Test, p<0.001)。4週間のSpielbergerの状態不安尺度(Spielberger State Anxiety scores)は、積極的治療グループで32.0 + 1.6、一方プラセボグループで42.5 + 3.0、通常の治療グループでは33.1 + 3.7であった。積極的治療とプラセボのグループでは、4週間で有意に差が見られた(p<0.05)。また、積極的治療グループでは不安度が有意に減少していた(19.0 + 2.2, p<0.001)のに対し、プラセボのグループでは不安度の減少は見られなかった(2.3 + 2.9, ns)。積極的治療グループでは、1回以上看護士を訪れたのは9%に過ぎなかったが、プラセボのグループでは、56%(p<0.001 積極的治療と比較))と48%(p<0.002 積極的治療と比較)であった。まとめると、このような形態の治療方法は、RDS(報酬欠陥症候群)患者の施設治療につなぎ止めておける維持率の上昇が大いに見込まれ、今後の研究が必要である。

2. 人の健康全般に於けるカイロプラクティック・ケアの効果を証明

依存症の克服に、サブラクセーションの理論にもとづくカイロプラクティックが優れた効果を示すという事実が、カイロプラクティックリサーチの成果により明らかにされています。その研究とは、科学雑誌として世界に知られるNature出版による医学学術誌、 Molecular Psychiatry(分子精神医学)の中で公表されてます。世界中で出版されている何百という医学学術誌の中で、神経科学において10番目、精神医学においては2番目に権威のある学術誌として評価されています。この論文の主な著者であり、主研究者であるJay M,Holder DCはエクソダス依存症治療センターの創設者かつメディカルディレクターであり、American College of Addictionology and Compulsive Disorders(依存症・強迫性障害のアメリカン大学)の創設者、そして研究に使用したトルクリリーステクニックとインテグレーターの開発者でもあります。

カイロプラクティックリサーチが世界に、このような国際的重要性と評価を持つ学術誌で公表されたのは、これが初めてのことです。

この研究の目的は、カイロプラクティック哲学の基本原理にあるように、サブラクセーションの矯正が、健康状態を支配する人間の潜在能力をより高める効果があるかどうかを判断することでした。 しかしながら今日まで、カイロプラクティック哲学を検証するための無作為プラシーボ(偽薬)対照試験は行われておらず、特定の状態や症状に対する治療成果の研究だけが行われてきました。(主に筋骨格の治療処置に限られたものでした。)

Dr.ホルダーは、ジャーナル・オブ・サイコアクティブ・ドラッグ(Journal of Psychoactive Drugs)の中で、他の研究に関しても論文を書きました。それは、8人の国際的に有名な、人体の遺伝子と脳の研究者達と共に著したものです。初めて、科学的な調査に耐えられる、サブラクセーションの科学的モデルが構築されました。そのタイトルは「Reward Deficiency Syndrome: A Biogenetic Model(報酬欠陥症候群、生物遺伝学のモデル)」であり、400以上の評価された見解が述べられ、112ページに及んでいます。それは、主流な学術誌の中でも、最大記事のひとつとして出版されました。サブラクセーション・アジャストメントの効果として報告された特徴のひとつが脳報酬連鎖(Brain Reward Cascade)の概念と人間の潜在能力の顕現です。

分子精神医学の研究は、フロリダのカイロプラクティック協会から一部資金の提供を受け、研究の企画考案は、マイアミ大学医学部の医学博士であり、生物統計学及び疫学教授であるRobert Duncan氏によって行われました。

依存症患者がその研究の対象として選ばれました。理由は、依存症患者は報酬欠陥症候群(生き生きとした幸福感の欠乏した状態)に苦しむ人々の代表的存在であり、報酬欠陥症候群と脳報酬連鎖の関係性を如実に表しているからです。それゆえに、その研究はフロリダ州マイアミにある350床のベッドを備えたエクソダス依存症治療センターで行われました。18ヶ月間の研究で、患者を3つのテストグループに分けました。1番目のグループは、グループセラピーを含んだ一般的な依存症治療法を行いました。2番目のグループは、1番目と同じ治療に加え、インテグレーターという矯正器具を通して、トルクリリーステクニックを使ったサブラクセーションにもとづくカイロプラクティック・アジャストメントも行いました。3番目のグループはプラシーボグループで、1番目と同じ治療に加えて、力を加えずに音だけのインテグレーターによるプラシーボカイロプラクティック矯正を行いました。

3番目のプラシーボグループでは75%の患者が治療プログラムを修了することができたのに対して、1番目のグループでは56%だけが修了しました。これはカイロプラクティックのプラシーボ効果の統計的な失敗ではありません。なぜなら、その結果にもかかわらず、本当のカイロプラクティックのアジャストメントを受けた2番目のグループは100%の患者が治療プログラムを完了したのです。この100%の維持率は薬物療法、心理的療法を含むその他のどの療法でも成し遂げられていませんでした。依存症治療において、維持率は貴重な規範になります。それは、政府の資金管理機関と依存症更正施設が使う治療資金調達のための本来の尺度となります。アメリカ合衆国の中で、患者を監禁せずに治療を施す依存症更正施設は現在400以上となり、マイアミ依存症更正施設がその始まりです。

加えて、2番目のグループはナースステーションに行く患者の数がかなり少数となり、統計的に見ても、依存症の再発を引き起こす心理不安は減少したことが示されていました。また、プラシーボグループ患者の56%、通常のケアを受けたグループの48%に比べて、トルクリリーステクニックによる矯正を受けた患者は9%だけがナースステーションを訪れただけでした。これはカイロプラクティックがプラシーボの効果に欠けているというだけでなく、プラシーボグループが最悪の結果を出したということを示しています。これは、カイロプラクティックの効果がプラシーボの効果だと非難されている中でとても大きな出来事です。この事実があれば、これ以上非難を受けることはないでしょう。

Beck’s Depression Inventory(ベックス鬱評価尺度)ではカイロプラクティック・ケアが、4週間で5点以下の鬱レベルを得たことを明らかにしました。同じ結果を出すためには、通常1年間の薬物療法と精神療法が必要だと言われています。Spielberger State Anxiety Test(スピルバーガー状態不安テスト)ではカイロプラクティック・ケアが3週間で35点以下の鬱レベルを得たことが示されました。これと同じ結果を出すには通常6ヶ月間の薬物療法と精神治療が必要となります。

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この研究はカイロプラクティック・ケアと健康状態促進の強い繋がりを示しています。そして、この研究によって、依存症治療プログラムを続ける患者を増やすことになりました。一般に、依存症治療では、治療を継続することが大きなハードルとなります。依存症とは、薬物、仕事、食欲、セックス、ギャンブルの5つが挙げられます。それには、ADHD(注意欠陥多動性障害)、Tourette’s Syndrome、鬱、不安障害のような強迫性障害も含まれます。トルクリリーステクニック・リサーチは、サブラクセーション・アジャストメントによるADHD(注意欠陥多動性障害)患者の変化において、顕著なEEG脳波の回復を明らかにしてきました。北アメリカでの主要な死因はドラッグに関係するものであり、又犯罪の84%がドラッグに関係しています。興味深いことに、サブラクセーションには3つの要因があるとされており、それは精神的、化学的、身体的作用と示されています。kokusai3

初めの30日間の治療プログラムを終了した依存症患者は、依存症克服の可能性が高くなります。とは言っても、米国内で72%の患者だけが、そのプログラムをなんとかしてやり遂げることができるのが現状です。これが、サブラクセーション・アジャストメントが100%の治療継続率を達成したという事実が非常に重要な理由なのです。通常、これらのプログラムによって救われるはずの人々の多くはすぐに脱落してしまいます。もし我々がその患者達にプログラムを引き続き受けさせることができたら、依存症への本当の克服の経過を見ることになるでしょう。

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成功は、心理不安のレベルの中で大きな変化を見せ、そのレベルはカイロプラクティックグループでは非常に劇的に下がりました。

Rovert Duncan博士は、こういった治療施設では、もし心理不安を低下させることができれば、人々をプログラム内により長く維持することが出来るでしょうと言っています。

トルクリリース・テクニックとインテグレーターはこの研究によって偶然生み出されたものです。この研究の立案において、カイロプラクティック・アジャストメントの一貫性と再現性を確実にする方法を見つけ、その結果を評価していかなければなりませんでした。

これを成し遂げるためには、手ではなく、器具でアジャストメントを行う必要がありました。しかしながら、カイロプラクティック界には、カイロプラクターの手技でしてきたことを再現する器具は存在しませんでした。そして手によって施される、伝統的な手技がターグルリコイルでした。他のアジャストメント器具は、手に持って患者の皮膚に接触し、手動で発射するため、再現性が低いとされていました。

Holderリサーチ研究所とその他の研究によると、患者の皮膚へのアジャストメント器具の先端の圧力が、極僅かでもあれば、外的動力、周波数(ヘルツ)、運動エネルギーの特質は300%ほどに変化する可能性があります。再現性を保証するには、自動的なセンサーメカニズムの装置が必要でした。これは患者の皮膚の特定位置に置かれて、一定の決められた圧力がかかった時、その器具が自動発射することを示しています。これは、引き金を引いて発射する器具では、難しいとされていたことを実現させました。この研究の目的は、伝統的なカイロプラクティックの効果を証明することでしたので、器具とはそもそも手が施してきた伝統的な作業を再現できるよう、熟達したものでなければならなかったのです。

現在、存在する全てのアジャストメント器具は、直線力だけを供給しています。しかしながら、カイロプラクターの手によると、最も伝統的なアジャストメントであるターグルリコイルのように3次元の要素スピード、リコイル、トルク(右または左)の力が与えられます。トルクはより安定した力の方向を確保し、深部に力を伝え、リコイルはより少ない力で、大きな推力を出します。トルクはサブラクセーションの上方又は下方リスティングを調整し、直線スラストは側方、後方回旋リスティングを調整します。これが、インテグレーターがリコイルと器具の先端で、10000分の1秒の速さで行える作業なのです。

インテグレーターはカイロプラクティック業界で初めて、FDA(Food and Drug Administration)に承認された器具となりました。1995年に510K医療機器としてFDAに承認され、インテグレーターは安全で、脊椎サブラクセーション調整に効果的であるとされました。これは、第二の連邦機関がサブラクセーション、カイロプラクティックを認めたという非常に意義のあることです。

国際的な通信サービスは、分子精神医学(Molecular Psychiatry)に掲載されたカイロプラクティックの研究記事を取り上げ、トロントスターを含むカナダ、アメリカの、多数の新聞に掲載されました。加えて、Dr.ホルダーはUSA TODAYやいくつかのニュース番組からインタビューを受けました。「私がレポーターと話をする時は、脊椎サブラクセーションの修正方法として、本来のカイロプラクティックの根源をしっかりと伝えるように気を配っています。カイロプラクティックは依存症治療法ではなく、病気を治す治療法でもありません。我々はサブラクセーションの調整を行うことが、依存症や病気を治す治療へ繋がると考えています。これはサブラクセーションの調整が人間の潜在能力を高め、より良い健康状態を保つことを可能にするという事を導き出す最初の研究なのです。」

5つの依存症とその他の強迫性障害の結果を出すために、カイロプラクティックの将来性は依存症プログラム、依存症更正施設、地域密着型プログラム、刑務所、病院プログラム、個人開業などの新たなチャンスが開かれていることが見込まれています。現在アメリカには、18000の依存症更正プログラムがあり、5000万人以上の人々が、依存症、強迫性障害を患っており、全てのプログラムにおいて、サブラクセーション調整の必要があります。昨年、アメリカでは3000億ドル以上を、依存症の治療に費やしました。
今年は、American College of Addictionology and Compulsive Disorders(依存症及び強迫性障害治療の特別コース)はカイロプラクター、その他のヘルスケア専門家たちに依存症や脅迫性障害における、専門医師会認定プログラムを提供し、10周年となります。

ジャーナル・オブ・サイコアクティブドラッグ Journal of Psycho Active Drug

抄録
Nov. 2000, Volume 32, Supplement
Reward Deficiency Syndrome(RDS): A Biogenic Model for the Diagnosis and Treatment of Impulsive, Addictive, and Compulsive Behaviors.
報酬欠陥症候群(RDS):衝動的、依存的、強迫的行動の診断と治療の生体モデル

ドーパミンシステムでは、特にドーパミンD2受容体は、脳報酬系に広く関与している。D2ドーパミン受容体の機能障害は、アルコール、薬物、タバコ、食物、その他の関連行動(病的なギャンブル、トゥレット症候群、注意欠陥多動障害)を含んだ、異常なほどある特定物質を探し求める行動につながっている。この論文では、D2ドーパミン受容体の遺伝的変異型についてと、報酬欠陥症候群(Blumによって最初に提唱された)によくある遺伝的決定基について論じる。アルコール依存と上記の依存、強迫、衝動の障害に関連する生物学的表現型の分類について過去の研究を考察する。広い定義でこれらに分類されるのは、脳神経伝達物質系と神経電位である。重度のアルコール依存、ハイリスクの親族、心理的刺激依存、麻薬依存、炭水化物暴食、喫煙依存、多剤乱用、病的ギャンブル、暴力犯罪、統合失調症、回避性人格障害、ADHD、トゥレット症候群、自閉症、その他RDS行動関連の障害について、遺伝子型変異に関して多くのことが科学的研究で明らかになっている。これらの研究から強く示唆されるのは、神経伝達物質の機能が準最適な状況、特にドーパミン作用低下で、RDSが起こるということである。また、RDS行動は、多遺伝子が関わっており、症候群のすべての異型に複数の遺伝子変異が関与しているということをこの論文では指摘している。研究では、これらの神経伝達物質系のクローンの特定遺伝子を用い、これらは関連性があるか親族ベースのつながりのある研究をフルに活用した。後者の場合は何千もの遺伝子発端者が採用された場合に限る。特定の神経電位の性質(関与電位のP300要素の振れ幅と潜伏)を示唆する証拠が示されたことは、RDSリスクのある子供の鑑別に使用できる明確なマーカーになる可能性がある。この論文ではまた、アルコール依存のドーパミンD2受容体(DRD2)遺伝子のマイナーTaq1 A1対立遺伝子の関連研究に関する矛盾した結果についても論じている。著者は、メタアナリシスにより関連性が強く示唆され、関連性の欠如は、アルコール依存の重症度の評価の失敗、薬物使用と他のRDSのスクリーニング管理の失敗によるものであると結論づけている。この論文は、RDSの治療に、薬剤、栄養、神経フィードバック、電気的理学療法、オリキュロセラピー、カイロプラクティックなど多種類の方法を用いたデータを好意的に考察した。さらなる研究では、低ドーパミン作動性辺縁系機能をもつLewisラットなどを用いて、RDSの動物モデルをきちんと定義すれば、多遺伝子メカニズムが関与するこの複雑な疾患を解明する場となるだろぅ。量的形質遺伝子座研究を採用するのも可能性の一つである。

October 2001 · Volume 6, No 5 CANADIAN CHIROPRACTOR

諸外国の公的調査報告

カイロプラクティックの有効性、安全性、経済効率性、患者満足度などを証明するための最新の方法を 用いた研究調査が先進諸外国で数多く行われ、今日、特に腰痛に関しては専門家の間で、最も科学的な根拠に基づいた治療法であると認識されていす。 次にカイロプラクティックの安全性、有効性、そして経済効率性を証明した、いくつかの代表的な調査研究について述べます。

ニュ-ジ-ランド政府報告
英国医学調査委員会報告
米国ランド研究所報告
カナダ、オンタリオ州政府調査報告
米国労働災害補償局調査報告
「Managing Low Back Pain」 William H. Kirkaldy Willis M.A., M.D.著 参照
米国政府の「成人の急性腰痛治療ガイドライン」(成人の急性腰痛治療ガイドライン) 日本語翻訳版 日本カイロプラクティック評議会発行
ケベックタスクフォース(むちうち症調査)

1.ニュ-ジ-ランド政府報告

最も大規模で且つ詳細な政府調査の一つに、1978年から1979年にかけて行われたニュ-ジ-ラ ンド政府の報告があります。この報告は公平で非常に信頼性のあるものでした。15年前に出されたこの 報告には以下のようなことが含まれていました。

・カイロプラクティックは安全で科学的な治療法の一分野であり、脊柱の生体力学的な不調を手技によって 矯正するものであり、カイロプラクタ-は、脊柱の機能的異常を分析し、適切な治療を施す能力を備えて いる。
・カイロプラクターは、脊柱の手技治療を行うために必要な教育と訓練に裏付けられた唯一の職業である。
・カイロプラクターは、特定の脊柱手技治療の禁忌に当たる症例や、医師の治療によるべき症例、又は平 行して治療を要する症例などを判定する為の、十分な教育と訓練を受けている。脊柱の手技治療は、腰痛 などの筋骨格系の症状を取り除くために有効であり、一部の症例においては、内科的症例に対してもカイロプラクティック治療が有効な場合があるが、予期は出来ない。そのような症例に関しては、同時に医師 の治療を受けるベきである。
・カイロプラクターは広範囲におよぶ代替えとしての、広い意味での医療システムを目指すべきではない。
・脊柱の手技治療の教育は、その特殊性からカイロプラクティック業界が行うべきである。他の医療従事 者の為の短期講習等は、行われるべきではない。 と以上のような内容の報告でした。  その後、委員会はカイロプラクティック治療のための政府基金を設ける事を提唱し、その他、教育、研 究、業務に関してカイロプラクティックと医学が合同で国家助成による研究を進める必要性を提言しまし た。

2.英国医学調査委員会報告

最近公表された英国医学調査委員会の研究は、「構造的問題に起因する腰痛:カイロプラクティックと 病院外来治療の無作為比較調査」(資料1)と題され、英国医学調査委員会の医師達によって国の補助金 による膨大な費用をかけて行われた、10年間にわたる大規模な研究でした。

結果は腰痛患者の治療に関 して、従来の病院治療よりもカイロプラクティック治療のほうがいっそう効果が大きく、回復が早い事が 明かになりました。カイロプラクティック治療を国の健康保険制度に組み入れることにより、多くの腰痛 患者が助かり、莫大な社会保健費用を節約する事ができると結論づけました。

3.米国ランド研究所報告

数年前から米国ランド研究所がアメリカ国立衛生研究所とカイロプラクティック業界からの研究助成を 受けて、「腰痛患者に対するカイロプラクティック治療の適応性」と題する研究を、カリフォルニア大学 医学部教授、ポ-ル シェケリ-博士を主任教授にむかえ、数人の医師とカイロプラクタ-を含めたチ- ムによってスタ-トさせました。

最近の中間報告では、腰痛の90%に当たるといわれる構造的要因によ る腰痛には、カイロプラクティックが有効であり、他の療法によるよりも早期の効果が期待できるという ものでした。

4.カナダ、オンタリオ州政府調査報告

つい最近カナダでカイロプラクティック業界に大変有意義な調査報告がなされました。これはカナダ、 オンタリオ州政府が行ったもので、Manga教授とAngus教授という2人の医療経済学者を中心 に行われました。カイロプラクティック業界や医学界が直接調査にかかわらず第三者的な専門家によっ て行われた公的な調査という点でも非常に意義のある調査です。

Manga教授は世界的な医療経済学 の権威であり、以前カナダ政府の健康社会政策局長を務めたことがあり、オタワ大学の教授でもありま す。Angus教授は同じく医療経済学者であり、現在カナダ政府によって行われている「カナダ健康 政策の経済効率性」と題する調査の主任教授を務めています。

オンタリオ州は昨年医療補償政策の大きな赤字を経験し、いかにして医療コストを低く押さえること ができるかの検討をせまられました。これは西側先進諸国においては多かれ少なかれ共通する大きな問 題です。全医療コストの中でも、特に腰痛患者に費やされるコストの大きさと、腰痛患者の増加率の高 さに着目し、腰痛に対する医学的治療とカイロプラクティック治療の比較調査が行われたのです。

腰痛 による障害は他のどのような障害と比較しても大きく増大しており、北米や英国での調査によると腰痛 患者は人口の増加率を大きく上回って増加しており、英国では毎年13%、米国では17%の割合で増 加しています。今日、心臓疾患についで多くの人が苦しんでおり、働き盛りの30代~50代の人々の 間では最も多い障害であり、最大の医療コストとなっています。  Manga教授は、今日の医療補償政策の中で、腰痛は最大の出費の1つであり、最も効率の悪い出 費であるとしています。

今日の先進諸国において、腰痛は大きな社会問題となっており、休業補償や、 経済生産活動への影響を考えると莫大な損失となります。調査の結果明かになった事に次のようなこと があります。
腰痛に関するカイロプラクティック治療の有効性、経済効率性が明かにされた。
多くの医学的治療法は、臨床試験による確認がなされておらず、疑問又は危険性が存在する。
腰痛に対する医学的治療法と比較したカイロプラクティック療法のすぐれた経済効率性。
カイロプラクティック治療の安全性
医学的治療に比較してカイロプラクティック治療に患者の満足度が高いこと。

などが明かになりました。  要約すると腰痛患者の治療に関して、カイロプラクティックは、安全性、有効性の科学的根拠、経済 効率性、患者の満足度の、すべての点で医学的治療よりもすぐれていることが明かにされたのです。こ の調査報告は、医療政策としての腰痛の治療を、医学的治療を主にした政策からカイロプラクティック 治療を主にした政策に、切り替えるべきであると提言しました。

5.米国労働災害補償局調査報告

Managing Low Back Pain」 William H. Kirkaldy Willis M.A., M.D.著参照 米国の労働災害補償政 策においては、全障害の約30%を腰痛がしめ、他のどの障害と比較しても2倍以上の発生率となって います。そしてこの30%の障害が、実に全補償金額の60%をしめているのです。米国労働災害補償 局の調査では、カイロプラクティックの治療によれば休業補償と治療費を含めた全コストの45%から 55%が節約できるとしています。

6.米国政府の「成人の急性腰痛治療ガイドライン」

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「成人の急性腰痛治療ガイドライン」 日本語翻訳版 日本カイロプラクティック評議会発行  この ガイドラインは、高騰を続ける医療費の削減を検討する中で次のような理由でまとめられたものです。
・腰痛の発生頻度が非常に高いこと。
・毎年の腰痛治療費が膨大な額であること。
・今日用いられている多くの腰痛治療法には効果がなく、無駄であることが明かになったこと。
・多くの科学的調査の結果により、腰痛の治療に効果があるものと、そうでないものを明かにするべき時期であると判断したこと。
このガイドラインの中で米国健康政策研究局は腰痛の治療法として脊椎マニピュレ-ション、非ス テロイド系鎮痛消炎薬(一般大衆薬)、運動療法を推奨しています。中でも特に脊椎マニピュレ-シ ョンは、症状の改善と機能回復の両方に有効的であり、安全に患者を回復させる治療法であるとして 強く推奨しています。(米国内の脊椎マニピュレ-ションは、殆どがカイロプラクタ-によって行わ れており、脊椎マニピュレ-ションとカイロプラクティックは、ほぼ同義語と理解されています。)

発症後一か月以内の腰痛は、特別な危険信号を呈するもの以外は画像診断、その他の精密検査の必要 はない。又、手術療法は発症後三か月以内の腰痛で特別な危険信号がない患者には行うべきではない としています。  又、ガイドラインは今日、日常的に用いられている多くの治療法の科学的根拠を検証していますが、 それらの殆どには有効性の科学的根拠はないとしています。それらには牽引療法、バイオフィ-ドバ ック、経皮的電気神経刺激(TENS)、鍼療法、ステロイド及び坑うつ薬の経口投与、注射療法、 温熱療法、マッサ-ジ、超音波等が含まれています。

7.ケベックタスクフォース(むちうち症調査)

「むち打ち関連障害」日本語翻訳版 日本カイロプラクティック評議会発行   ケベック州自動車 保険協会の依頼を受けて、むち打ち症を総合的に研究するケベック特別調査委員会が設置されました。こ れはその報告書である。調査の結果判明した驚くべき事実は、長年漫然と行われてきた伝統的な治療 法、すなわち安静、鎮痛剤、ソフトカラーによる固定が、回復を遅らせているということでした。 これに対し、マニピュレーション、モビリゼーション、運動療法等の活性化を促す治療法に有効性が 認められました。

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